石油ファンヒーターの選び方、活用方法、燃焼方式の違い、メーカー特色、エアコンとのコスト比較、リコール情報など 石油ファンヒーターの選び方

石油ファンヒーターの注意点

石油ファンヒーターを利用するときの注意点は、何といっても部屋の換気を怠らないことです。

湯沸かし器や給湯機と同じように、本燃焼させて熱を得る系統の暖房器具ですので、燃焼の際に発生する一酸化炭素には、十分な注意が必要です。

これは何も、石油ファンヒーターに限った事ではありませんが、暖房の強弱に限らず、最低でも2時間に一度程度は換気を行うように注意しましょう。

こうした換気にもサーキュレーターはとても有効なので、室内の窓やベランダが一方向にしかついていないという場合には、併用してもいいでしょう。

また、絶対にやってはならないことは、就寝中に石油ファンヒーターやガスファンヒーターを利用することです。

これは、知らない間に火事になる可能性があるということも挙げられますが、一酸化炭素中毒になっていることに気付かずにそのまま寝入ってしまっている状況が危険なためです。

多機能な石油ファンヒーターの中には、タイマー機能によって自動的にオン・オフできる機種もあります。

朝目覚めたときに、ある程度部屋が暖まっている状況をつくることができる便利な機能ではありますが、個人的には、人の目による監視が行き届いている状況、つまり、ちゃんと起きているときに利用することをお勧めします。

また、ペットを飼っているお宅などの場合、自分が留守中のときにタイマー機能を使って出かけてしまうなどの状況があるといいますが、これも非常に危険です。

こうした場合は、エアコンの暖房機能を利用したり、一定以上の温度にならないパネルヒーターなどを利用される方が、安全性も高く、また換気の必要もないため、おすすめです。

暖房器具は、適所適材の考え方で、安全に効率よく利用するようにしましょう。

また、利用前の注意点としては、古くなった灯油を利用しないことです。

昨シーズンに残った灯油を再利用するというケースはよくありますが、見た目はあまり変化がなくても、外気に長期間触れていた灯油は品質の劣化が激しく、変質灯油として扱われます。

そうした変質灯油は、正常な燃焼が行われない可能性があることのほか、トラブル時の修理などでも補償の対象外となっていることが多いため、なるべく1シーズンで使い切るようにしましょう。

また、石油ファンヒーターを使っているそばでは、ヘアスプレーや缶詰など、ガスが注入されている缶を近くに置かないように注意しましょう。

窒素ガスなどが封入されているスプレー缶などは、長時間熱気に触れていると爆発する危険性があり、破片の飛散などで大変な事故を招くことがあります。

また、キッチンなどで利用していると、知らず知らずの間に缶づめなどが収められている収納扉に熱風を当ててしまい、膨張して破裂してしまうなどの危険性があります。

また、これもよくある話ですが、給油は必ず電源を切ってから行うということです。

石油ファンヒーターの給油口は、運転中でも開くことができる機種がほとんど。そのため、灯油が残り僅かになってくると、運転したままタンクを取り出し、給油をする方も多いようですが、これはきわめて危険です。

灯油が漏れ出して大事故につながったケースがたくさんありますので、換気の時間だと割り切って、いったん電源を落としてかあ給油をするように心がけましょう。

そのほか、缶コーヒーなどを暖めるなどの用途に使うこともありますが、ガスファンヒーターとは比べ物にならないほどの強力な火力で温風が吹きかかるため、缶が破裂してしまうこともあります。(個人的にも何度か経験済みです)

その強力な火力ゆえに、思わぬ事故を引き起こしてしまうことがありますので、ぜひ慎重な取り扱いをお願いしたいと思います。