石油ファンヒーターの臭いについて
石油ファンヒーターの着火時には、灯油燃料独特の臭いがあります。
最近発売されている石油ファンヒーターの多くは、この着火時の臭いを抑えるために様々な工夫が凝らされていることが多いのですが、運転中にもかかわらず臭いがきついままの状態は、危険な事故につながる恐れがあります。
そんなとき、まず確認したいのが、炎の色です。
石油ファンヒーターのスリットから見える炎を確認したとき、青っぽい炎で燃えているときは、不完全燃焼の可能性は低いです。
不完全燃焼は、酸素不足によって引き起こされるものですが、ガスコンロなどのバーナー製品は十分に酸素がある状態で利用されるため、温度が十分に高温となり、炎の色が青っぽくなります。
逆に、酸素が足りず、不完全燃焼を起こしている状態のときは、炎の色がオレンジっぽくなります。
次に確認したいのが、その臭いが一時的なものなのか、継続的なものなのかです。
今までは感じなかった臭いが感じられるようになったときは、燃料漏れの恐れがあります。燃料漏れといっても、タンクから灯油が漏れ出しているというわけではなく、燃やすために気化された灯油が十分に燃えきらず、外に排出されてしまっている状態のことをさします。
この場合、運転温度が低ければ低いほど気化した灯油が放出されがちなので、臭いが強くなります。
多くの場合、経年劣化による緩みなどが原因となるため、ある程度は仕方がない面もありますが、臭いが強すぎる場合は、頭痛や吐き気などをもよおすことがあるため、気になる場合は、早めに修理に出したほうが良いでしょう。
ただ、多くの石油ファンヒーターは、保証期間が3年程度となっているため、3年を過ぎた製品の場合は、修理費用と新品購入の価格でどちらにするかを検討した方が良いだろうと思います。
石油ファンヒーターは、着火やタイマーなどのIC部分と、バーナーの部分、ファンの部分と、意外と単純な仕組みではありますが、くれぐれも自力で分解修理をしようとせず、修理を依頼されることを強くおすすめします。