カーシェアリングはレンタカーよりも得なのか?

一戸建てにしろ、マンションにしろ、賃貸にするか、購入するかは、永遠のテーマです。

経済的な試算によれば、固定資産税や修繕費、火災保険、ローンなどのコストを考えると、賃貸住まいを続ける方が圧倒的に安くなるという計算があるようですが、所有する喜びや、老後に賃貸物件を探すリスクなどを総合的に判断すると、金銭的なメリットだけでは判断しにくいところ。

それと同じような議論が、車の世界でも起きています。

それが、カーシェアリングと呼ばれる、新しいクルマの所有法。

文字通り、1台のクルマを会員同士で共同利用するため、維持費もシェアするかたちとなり、ひとりで所有するよりも安くクルマを利用できるという考え方です。

カーシェアリング

通勤距離が往復で10キロ程度の場合、マイカーを所有するか、それとも毎日タクシーに乗るかを試算すると、タクシーを利用した方が安くつくという計算結果もあるそうですが、自動車通勤をしておらず、主に土日しか利用しないという場合は、レンタカーを利用する方が当然安くつきます。

ところが、それよりも一歩進んだ車の利用法として、最近海外などでは主流になりつつあるのが、カーシェアリングという概念です。

日本でも最近カーシェアリングのサービスを展開する企業が増えてきました。

必要な時に必要な時間だけクルマを借りるという点や、駐車場代、自動車保険、自動車税などのコストがかからないという点では、レンタカーと変わりませんが、あらかじめ会員登録をしておくことで、24時間、いつでも好きな時に、好きな時間だけ使えるという点がレンタカーとの決定的な違いですが、車を好きな時に借りられる権利を購入するのがカーシェアリングの特徴でもあるので、レンタカーを利用するよりも安い金額で済むとして、首都圏を中心に急速に広まっているようです。

主な特徴として各社が挙げているのが、

・24時間いつでも利用できる
・予約したら、すぐにクルマが使える
・ガソリン代や保険料は一切かからない
・10分・15分単位で使える
・会員カードでドアを簡単に開閉できる
・日本中にある、サービスステーションで利用できる
・パソコン、携帯から簡単に予約できる

といったもので、各社ともシェア争いを行っています。

たしかに、週末のためだけに高い年間維持コストをかけて車を所有するよりも、必要な時に必要な時だけピンポイントで車を利用する方が、税金や自動車保険、メンテナンス費用、車検費用などを考えると、コストが安くつくことは誰にも想像できます。

しかし、なぜレンタカーよりも安い金額で利用できるのか?

その秘密は、あらかじめ会員制度にしておくことで、利用者の利用頻度が読めるため、利用時間の単位がより細かく設定されていることと、時間当たりの利用料金がはるかに安く設定されているからです。

1日単位で施設を利用するゴルフやスポーツ施設があるとしたら、カーシェアリングは、ゴルフやスポーツクラブの会員権を買うような感じです。

たとえば、三井物産が始めたカーシェアリングのサービス、「カレコ」では、10分100円という価格設定がされています。長時間利用する場合でも、たいていはレンタカーより格安な料金設定が用意されているため、レンタカーを借りるよりも安くなるように設計されているようです。

海外ではすでに広く普及しているカーシェアリングですが、日本ではオリックス、タイムズプラス、三井物産のカレコ、日本駐車場開発のエコロカの4つがシェア争いを繰り広げていますが、これから日本でも認知が進むのか、大いに注目したいところです。

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