のびのびスムージーという製品をご存知ですか?
医師(美容再生研究会の認定医)が監修して開発された成長期サポート飲料ということで話題になっている製品です。
爆発的なヒットをしている「セノビック」と同じく、カルシウム系サプリのひとつですが、セノビックよりも豊富な栄養価が含まれているため、より効果のあるサプリを使いたいという親御さんの間で人気が出てきた製品です。
のびのびスムージーの効果は怪しいのか?セノビックとの違いはどこにあるのか?
セノビック愛飲歴5年超のわたしが、味や価格や成分などを比較しながら評価してみたいと思います。
目次
のびのびスムージーの開発メーカーは?
のびのびスムージーの開発メーカーは、「健商」という会社。
健康市場ドットコムなどを運営している健康食品畑一筋の企業です。
ただし、その製品コンセプトはとてもユニークで、「こういう栄養が取れます」という売り方ではなく、「こういう結果が得られます」ということを全面に押し出した製品が多いのです。
たとえば、カラオケがうまくなりたい中高年のためのサプリ「うた自慢」や、うるさい旦那の寝息を軽減させるサプリ「サイレントナイト」など、ほかのメーカーにはみられないユニークな製品コンセプトが多いです。
▲健商が取り扱っているサプリの一例
たとえていえば、ストレートなネーミングでいつも話題になる、小林製薬のようなノリでしょうか。
この『びのびスムージー』も、身長に悩みをもっている人や、保護者向けに開発されたユニーク商品のひとつ。
いかにも「背が伸びる」をイメージさせるネーミングです。
のびのびスムージーの効果は怪しい?
のびのびスムージーの評判や口コミを探すと、ずいぶんたくさんのサイトで絶賛されていることがわかります。
でも、のびのびスムージーを紹介しているサイトの多くは、味や溶け具合や飲みごたえなどを具体的に書いてあるものがほとんどないのです。
じっさいに呑んだことがあるのか疑わしい内容が多く、いまひとつ怪しく感じていたのです。
とくに気になったのが、「おいしい」「飲みやすい」という感想が多かったことです。
これには非常に怪しく思いました。
なぜなら、成分のうちわけをみるかぎり、美味しく飲みやすくなる可能性が低く思えたからです。
それで、なんとなくモヤモヤしていたのですが、実際に取り寄せて飲んでみることにしました。
子どもにこっそり飲ませてみたリアクション
普段は風呂上がりの一杯としてセノビックを飲ませてますが、今回はのびのびスムージーにこっそりとすりかえてみました。
いつものように温めた牛乳に溶かして、
何食わぬ顔でコップを差し出すわたし。
こどもはいつものように飲み始めるわけですが、一口飲むなりバレました。
こども:「うっ、なんか野菜の味がする!なにこれ!?」
わたし:「あ、やっぱりバレたか・・・。えっとね、セノビックみたいなやつで、そっちのほうが栄養が多いんだわ。」
こども:「え~・・・」
わたし:「からだにええんやから、我慢したらええやん」
こども:「・・・。」
同じミルクココア味ではあるものの、その味はずいぶん違うようです。
その後も、
「飲んでよ」「ヤだ」「頼むよ」「ヤだ」「もったいないやん」「知らん」
不毛なやり取りが続いて、仕方なく「そんな全力で拒否するほどに不味いの?」と、わたしが飲んでみたのです。
こどもがほとんど残してしまったものをグイッと飲んでみたんですが、たしかに子どもが喜んで飲む味ではありませんでした。
正確には、ココアの味はするものの、あまり甘みは感じられません。
ためしに嫁にも飲ませてみましたが
「(コップを見て)茶色に緑色?絵具の色やん。」
「(一口飲んで)うーん、たしかに甘くないね」
大人は問題なく飲めるのですが、甘さを求める幼稚園児や小学校低学年のこどもにあ、ちょっと厳しいんじゃないか?という感想でした。
メーカーさんには申し訳ないのですが、微妙に青臭い後味があるのです。
かといって、ピーマンとかゴーヤみたいな、わかりやすい苦みではありません。
なんかこう、薬草っぽい味がするのです。
正直言って美味しいとは感じられませんでした。
のびのびスムージーをオイシイって言ってる人、本当に飲んだことあるのかよ・・・
大人なら「まぁ健康食品だしね、多少の飲みにくさ、まずさは我慢しないとね」と思えるのですが、相手はこどもですから、いくら体にいいといっても「こんなのヤだ」で終わりです。
嫌でも飲み続けなければ死ぬかもしれないような切羽詰まった状況でもないわけですから、美味しくなければ飲んでくれません。
与える親側としても、飲みたくないと言っているものを、そこまで無理して飲ませる気にはなれません。
なので、野菜が苦手な子だと、ちょっと続かないのではないかと思ったのです。
だからこそ、
「これをオイシイって言ってる人、本当にそう思ってるんかいな・・・」
じっさいに子供に飲ませた身としては、これが率直な感想でした。
正しくは、「大人はまったく問題なく飲めるけど、こどもはあんまり好きじゃない味」と感じました。
でも、自分で「背を伸ばしたい」と思っている子なら、イケると思うんです。
なぜなら、「頑張らなきゃならない」「多少は我慢しなきゃいけない」と思ってくれているからです。
ところが、親が一方的に
「アンタ、これ飲みなさい!」
「体にいいから!」
で飲ませるサプリとしては厳しいものがあります。
溶かした色を見てもわかるように、ちょっと緑がかっていますし、野菜の青臭さもわずかながら残っています。
でも、それは仕方ないかもしれないなぁとも感じました。
なぜなら、パッケージにも書いてありますが、
ケール、ブロッコリー、パセリ、セロリ、モロヘイヤ。おまけに苦瓜(ニガウリ)まで入っています。
体にはむちゃくちゃいい野菜ばかりなのですが、これだけ豊富な野菜が入っていると、さすがに美味しく加工するというのは、難しいと思うのです。
もうひとつの難点は、溶けにくいこと
それともうひとつあります。
とても溶けにくいんです。
公式サイトの「お客様の声」にもありますが、冷たい牛乳だと、びっくりするくらい溶けないのです。
あたたかい牛乳に入れた場合は問題なく溶けるのですが、冷たい牛乳に溶かした時は、ホットケーキミックスかと思うくらいに全く溶けません。
どんだけ混ぜてもこんなです。
飲み干した後で、こんなに残ってます。
動画にもしてみました。
冷たい牛乳だとまったく溶けないのびのびスムージー
あたたかい牛乳だと問題なく溶けるのびのびスムージー
「じゃあ、ホット専用で飲めばいいじゃん」ということにはなりません。
なぜなら、温度が経賭ければ高いほど、野菜の後味が際立ってしまうからです。
でも、これだけ色々な栄養素が入っているとなれば、多少の溶けにくいさは犠牲になっても仕方がないかもしれないなぁとも思ったのです。
のびのびスムージーはダメか?
たしかにのびのびスムージーは、あまりおいしくありません。
それに、溶けにくいです。
でも、わざわざレビューに書こうと思ったのは、商品自体はいいものだったからです。
見た目が悪いのは、保存料も着色料も使っていない証拠だし、味がマズいのは、スピルリナやら大麦若葉やらクマザサなどの優れた成分が入っているから。
つまり、商品としては決して悪くないのです。
むしろ、非常に優れているほうだと思います。
たとえば、大麦若葉は中高年向けの青汁でよく使われている植物です。
クマザサはオジサンの加齢臭対策サプリなどで採用されている植物です。
「良薬口に苦し」という言葉がありますが、飲みづらさはあっても、効果を優先したいと思っている大人向けのサプリでは定評のある素材ばかりなのです。
それと、特筆すべきポイントが、もうひとつあるからです。
スピルリナが入っているのは、地味にすごい
こののびのびスムージーがすごいのは、スピルリナが入っていることです。
ここ最近、女性誌を中心にスーパーフードがブームになっています。
スーパーフードという言葉の定義は色々ありますが、かんたんにいえば「尋常じゃない栄養価が含まれる食材」の総称です。
たとえば、チアシードとか、アサイーとか、カムカムなどです。
このスピルリナもスーパーフードの一種で、ミドリムシのユーグレナと同じようなものですが、免疫力の向上や、エイジングケア、育毛などに効果があるとされています。
スピルリナとは、マイクロアルジェと呼ばれている小さな藍藻(ランソウ)の仲間です。
早い話がコケのこと。
池や川の端っこにくっついている、緑色のアレです。
「あんなものに栄養があるのか?」って話ですが、魚はあれだけを食べて生命を維持して進化を遂げてきたので、いかに栄養が豊富かわかると思います。
もともとスピルリナは、地球上に最初に出現した原始的な生物のひとつといわれていて、地球の生命をはぐくむことに貢献してきた植物プランクトンの一種です。
それに、ここ最近になって注目され始めた新種の素材ではなく、その歴史はけっこう古いものです。
タンパク質だけでなく、鉄などのミネラルのほか、ビタミンB群などのビタミンを大量に含んでいることから、1970年代にも健康食品の素材としてよく利用されていました。
スピルリナは、カルシウムを含むサプリと併用すると血清カルシウム濃度が上昇するという相互作用が確認されているといいます。
カルシウムを骨に運ぶのは血液の仕事ですが、血中のカルシウム濃度を向上させてくれるということは、それだけ多くのカルシウムが骨にくっついてくれるということで、骨の成長を促す目的にはぴったりなのです。
ちなみにスルピルリナという名前は、その形にちなんだもの。顕微鏡で見ると「らせん状」になっていることから、ラテン語で「らせん」を意味するスピルリナと名付けられました。
このスピルリナが標準で入っているということは、ものすごくポイントが高いのです。
海外ではスピルリナの専門通販サイトが多数あり、高い支持を得ています。
▲海外でも人気のスピルリナ
また、のびのびスムージーには、乳酸菌やビフィズス菌も配合されています。
もっとも、乳酸菌の種別については記載がなかったので、どの乳酸菌が配合されているかまではわかりませんでしたが、カルシウムやビタミンDなどの「成長促進系」のサプリとしては基本的なミネラル・ビタミン成分のほかに、スピルリナ、大麦若葉、クマザサなどのスーパーフード類、おまけに乳酸菌やビフィズス菌まで配合されているとなれば、もう全部入りという感じです。
これだけ入っていれば、溶けにくくもなるし、味も犠牲にならざるをえないよなぁというのが、率直な感想です。
それにしては、50種類以上もの栄養素やスーパーフードが配合されているにもかかわらず、「ほんのり青汁臭い」程度までにおさえられていることは、逆にすごいことだとあらためて感じました。
のびのびスムージーは、「買い」なのか?
最後にひとつ。
それは価格についてです。
初回こそ一か月分が2980円ですが、2か月目以降は「のびのびモニターコース」という定期購入プランでも毎月4982円かかります。
これは、セノビックの倍以上の価格です。
でも、栄養価が突出して高いスピルリナをセノビックと別々に購入したとしたら、値段以上に飲むのが苦痛だろうと思います。
というのは、スピルリナサプリは2000粒で2000円程度と価格はそれほど高価ではありませんが、一日の摂取目安量が30粒ほどであることと、ニオイがきつめなので、こどもに飲ませるのは難しいと思うからです。
また、アルギニンが配合されている点も、非常に高評価です。
成長ホルモンの分泌を促進するとされているアルギニンは、栄養の吸収効率を高めるだけでなく、積極的な細胞分裂を促すとされているため、セノビックのようなカルシウム系サプリで効果を感じられなかったユーザーからの支持が多く、アスリートも好んで摂取するアミノ酸だからです。
よって、セノビックよりも多少割高にはなりますが、単純に価格差だけでは評価できない良さがあるのです。
じっさい、セノビックとは別にスピルリナやアルギニンなどのサプリを別々に購入したとしたら、トータルの値段はほとんど変わらなくなります。
よって、コストパフォーマンスとしては、むしろよくなるかもしれないくらいです。
のびのびスムージーは、どんな人におすすめか?
大人のわたしが飲んだら「ほんのり青汁の味がする、甘みが全くないココア味」程度の感想ですが、ふだんから野菜嫌いな子供にしてみたら「ほんのりココアの香りがする、野菜汁の味」なんだろうと思います。
ですが、のびのびスムージーに含まれている栄養素は、成長期向けサプリのなかではダントツの内容です。
それゆえに、この味さえ相性があえば、最高レベルのサプリと言っても差し支えないだろうと思います。
メーカーさんには悪いですが、味に独特のクセがあることは否めません。
しかし、好き嫌いの少ない子だったり、野菜が好きな子であれば大丈夫だと思います。
たとえば、トマトやキュウリ、ピーマンなどの緑黄色野菜を問題なく食べられる子なら、おそらく全く問題ないと思います。
実際、野菜が好きな妹の子(6歳)に飲ませてみたところ、まったく問題なく、普通に飲んでいました。
また、「自分の意思で飲むことを選べる子」にも、おすすめできます。
「背を伸ばしたいから、少々のことは我慢する」
と自分で思える子どもであれば、含有栄養素のバリエーション的には最高レベルと言えるものだからです。
のびのびスムージーを半年間、試してもらった結果
わたしの子どもは味的にNGになってしまったので、6歳の子どもを持つお母さんにのびのびスムージーの味を試してもらったところ、
「味はあんまりおいしくないけど、飲めるんだったら悪くないと思う」
ということで、3ヶ月を目安にチャレンジしてもらいました。
最初はわざわざ飲むのが面倒くさかったらしいですが、朝食時と風呂上がりに飲む習慣がついて、半年くらい続いています。
まず変化があったのは、寝つきがよくなったことです。
幼稚園の年長からもうすぐ小学生にあがるというタイミングに重なったこともあり、だんだんと落ち着きが出てきたこともあるかと思いますが、以前ほど寝る前にグズグズ言わなくなったらしく、夜10時の就寝時間になると自分から布団に入って寝ようとしてくれるようになったそうです。
また、肩幅がずいぶんと広くなり、骨が成長していることが目に見えてわかるようになってきたようです。
もっともこれは、のびのびスムージーを飲んだからというわけでもないのだと思いますが、いまのようなグングン成長していく時期にカルシウムをガンガン摂取させておくことは、骨作りの効率アップに役立つはずですので、ちょうどいいタイミングだったのだと思います。
身長についてはまだまだこれからといったところですが、体の成長とは、イコール骨の成長なので、指先や手足が伸びる今のタイミングで飲ませておいてよかったという感想をもっているようです。
いまのところは1日に2杯のペースで飲ませているようですが、下痢や体調不良などの副作用も出ていないようですし、ひとまず半年は続けてみるとのことでしたので、まずまずの結果だったということのようです。
のびのびスムージーは、好き嫌いや味の好みに評価が分かれるところだと思いますが、むしろ「明確な好き嫌いが出始める前」から飲ませたほうがうまくいくと思いますので、なんとかごまかしのきく幼稚園児、もしくは自分でそこそこ我慢できるという小学校高学年くらいの子供に最適なのではないかと思います。