自宅で使っている東芝製のTV、レグザに付属していたリモコン「CT-90466」のボタンの効きが悪くなってきました。
すべてのボタンが反応しないのであれば修理に出すなり、リモコンだけを買い替えるなりも考えるのですが、悩ましいことに一部のボタンだけ反応が悪くなっていました。
しかも、動いたり動かなかったりという、捨てるに捨てられない面倒くさい症状です。
症状が出始めたばかりのころは、てっきりTVの前に置いているヤマハのサラウンドスピーカーが障害物になって信号を邪魔しているからと思い込んでいました。
でも、このサラウンドスピーカーにはリピーター機能(前面で受けたリモコンの信号を背面から送り出す機能)が備わっているため、どうやら原因ではなさそう。
で、TVのすぐ近くでレグザのリモコンを操作しても反応しないことが増えてきたため、なんだかちょっとおかしいなと思ったのが故障を疑うきっかけでした。
たとえば、音量ボタンの+(プラス)のボタンは効くのに-(マイナス)のボタンは反応が悪いため、ものすごく大音量になったままアタフタしたり、もう家を出なくちゃならないのに電源ボタンが効かなかったり・・・。
やっとこさ電源が切れたと思ったのに、何度も押しているものだから、さらにまた電源が入ってしまってまた切れなくなったり・・・。
ひどいときなんか、電源が切れないのに電車に間に合わないからと、TVをつけっぱなしで仕事に行ったりした日もございました。
そんな感じで、毎朝イライラしながら過ごしていたのですが、分解掃除で解消されることがあります。
購入してからもう5年ほど経過しているので、仮にリモコンがダメになってしまっていても納得ですが、直ったらラッキーくらいの感覚でダメ元で分解掃除してみたところ、調子を取り戻せたので、同じ型番のリモコンはもちろんですが、同じような症状で困っている方の参考になればうれしいです。
東芝レグザのリモコン分解掃除で用意するもの
今回の作業で分解掃除をしたリモコンは、東芝製のTVに付属しているCT-90466という型番です。
写真でご覧いただいても分かるとおり、ボタン側面のシリコンを見てみると、かなり皮脂汚れがこびりついていることが分かると思います。
分解して中を掃除する前の用意しておくものは、綿棒とアルコール消毒液です。
もちろん、クレ556で有名な呉工業がつくっている「 KURE(呉工業) エレクトロニッククリーナー」があれば最高です。
エレクトロニッククリーナーは、電気パーツや電子パーツのクリーニング専用のクリーナーで、基板に直接噴射しても問題ない溶剤でできていて、綺麗に汚れを落としてくれるうえにふき取りすらも不要という優れモノなのですが、常備している家は少ないと思いますし、このためだけに購入するのももったいないので、アルコール消毒液でも問題ありません。
それもなければ、アルコールが含まれたウエットティッシュでもかまいません。
アルコール消毒液をおすすめするのは洗浄力もありますが、タッチパネルの不具合を修理する記事でもご紹介したとおり、揮発性が高くてすぐに乾くからです。
ということで、用意するもの綿棒とアルコール消毒液、なければウエットティッシュでOKです。
ただし、ただの水ではまったく皮脂汚れは取れませんし、かといってアルカリ電解水クリーナーなどはNGです。
分解掃除の手順
最初にやることは、まず電池を外すということです。
掃除の際にショートを起こさないよう、かならず電池は抜いておきましょう。
で、じっさいに分解していくのですが、CT-90466はネジが一切使われていません。
メで引っ掛かって留まっているだけなのですが、この分解に苦労させられます。
コツは、まず真ん中付近のカーソルキーを覆っている黒いパーツを外すことです。
シルバーの筐体部分はかなりカッチリと留まっていますが、黒い部分だけちょっとやわらかめのプラスティックで出来ているので、比較的かんたんに外すことができると思います。
取り外すとこんな感じになります。
そのつぎに、この真ん中付近から開けていくのですが、ここからが難儀します。
車のダッシュボードなどを外したことのある人なら持っているかもしれない、薄いヘラのような工具があればかんたんなのですが、そうした道具がない場合は、もう気合で自分の爪でこじ開けていくしかありません。
今回のわたしも丁度いい具合の薄さのヘラがなかったので、もう気合と根性でべりべりっとこじ開けていきました。
コツとしては、四隅からでも真ん中付近からでも構わないので、とにかくちょっとでも隙間ができたところからグイグイ開いていくことです。
スマホを分解するときほどの力は要らないと思いますが、かなり堅いのでくれぐれも爪がめくれてしまわないようにご注意ください。
一部でも開き始めると、あとは惰性でめくっていくだけで大丈夫だと思います。
また、一度でも成功すると、2回目以降は割とかんたんに開けられるようになりますので、初回のみ気合を入れて頑張ってください。
で、じっさいにすべてめくるとこんな感じになっています。
シリコンでできたボタン類は、1枚のシート状になって、基盤のうえに乗っかっているだけです。
シリコンボタンをめくってもらうと、下に基板が見えると思いますので、反応が悪いボタン上の基板部分を入念に拭き取ります。
この基板に皮脂汚れが付着していると、シリコンボタン部分についている誘電素材が接触した際に通電しないためにスイッチとしての役目を果たしてくれなくなります。
そこで、アルコール消毒液を付着させた綿棒でグリグリと掃除をしてください。
この際に、できればシリコンボタン側のほうも綺麗にしておいてください。
あとは、元通りに組み立てなおすだけです。
で、じっさいのテストなのですが、スマホやデジカメを使うと、ちゃんと信号が出ているかのチェックがかんたんに行えます。
カメラのレンズ越しにリモコンを操作して信号部を見てみます。
それぞれのボタンが正常に動作している場合は、光って見えるのが分かると思います。
もしこの掃除で正常に動くようになれば儲けものですし、ダメならダメで仕方ないというところなのですが、意外とこの皮脂汚れによる通電不良がリオ婚不調の原因になっていることが多いので、もしリモコンの動作が不安定だという場合はぜひ試してみてください。
ちなみに、リモコンを買い替えなければならなくなった場合、純正のリモコンは4000円ちかくしますが、下記のような互換リモコンを使うのも手ですので、ご一考ください。
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