森永製菓のセノビーにはカルシウムだけでなく、森永製菓が独自開発したシールド乳酸菌M1や、ミルクオリゴ糖などの成分が含まれています。
シールド乳酸菌M1についてはこちらで詳しく解説していますが、一方のミルクオリゴ糖とはどん働きをもつ成分なのでしょうか?
森永の粉ミルクにも配合されているミルクオリゴ糖は、別名「ラクチュロース」とも呼ばれています。
牛乳に含まれる乳糖を原料として作られるオリゴ糖なので、ミルクオリゴ糖とも呼ばれることもあります。
牛乳を殺菌することでラクチュロース(ミルクオリゴ糖)が生成されるので、牛乳が飲めない人でなければ、知らず知らずのうちに摂取している成分でもあるのです。
お腹の調子を良くしてくれたり、食べるだけでやせられたり、骨を丈夫にしてくれるような素材はなかなかありません。
しかし、ラクチュロース(ミルクオリゴ糖)はそんな夢をかなえてくれるかもしれないということで、ここ最近話題が再燃している素材なのです。
ラクチュロース(ミルクオリゴ糖)の研究が開始されたのは、粉ミルクの性能がいまほど優れていなかった19000年代にまでさかのぼります。
母乳で育てた赤ちゃんと、粉ミルクで育てた赤ちゃんでは、排泄物の色や形がまったく異なっていたのです。
その理由を調べたところ、排泄物のなかのビフィズス菌(いわゆる善玉菌)の量に違いがあることが判りました。
そこで、ラクチュロース(ミルクオリゴ糖)を粉ミルクに混ぜて飲ませたところ、母乳で育てた赤ちゃんの排泄物とビフィズス菌の量がほぼ同等になったのです。
ラクチュロースは人の身体に吸収されない成分のため、なおかつ腸まで届くため、腸の中のビフィズス菌のエサになります。そのため、腸内のビフィズス菌の量が飛躍的に増えて、母乳で育てた赤ちゃんと排泄物が同じ状態になったのです。
その後の研究で、ラクチュロースを摂取することで腸内のビフィズス菌が増えるのは、赤ちゃんだけではなく、おとなでも効果があることが判りました。
そこで、医薬品にも応用が始まり、肝臓病の治療にも使われるようになったのです。
ここまでではセノビーにラクチュロースが入っている理由がわかわないと思いますが、ラクチュロースにはまだまだ役割があります。
そのひとつが、カルシウムの吸収を高めてくれることです。
日本人は慢性的なカルシウム不足で、なおかつカルシウムはもともと体に吸収されにくい素材なのですが、ラクチュロースと一緒に摂取することで、カルシウムの吸収量が増えることが判っています。
また、マグネシウムと一緒に摂取することで、体脂肪量が減るという研究結果もあります。
また、ラクチュロース自体は人の身体に消化きゅれないので、血糖値を上げることもありませんし、虫歯菌に分解されることもないので、虫歯の原因にもならないのです。
腸内環境を整えることによって、アレルギーへの耐性を高めたり、風邪やインフルエンザなどへの免疫力を高めるなどの相関関係があることが判ってきましたが、ラクチュロース(ミルクオリゴ糖)は腸内環境の整備に一役買ってくれる次世代の素材として注目されているのです。
多くのカルシウムを摂取しても、そもそもそれが受け入れられる健康な身体であることが必要ですし、もともと吸収効率の悪いミネラルなので、なにかしらの手段でカルシウムの吸収効率を上げる必要があります。
その一助となっているのが、このラクチュロース(ミルクオリゴ糖)というわけなのです。
非常によくかんがえられた仕組みですね。
セノビーの効果についてはこちらで詳しく解説していますので、参考になれば幸いです。