インフルエンザ2017にかかった子供の症状。本当の恐怖は高熱による幻覚と幻聴だった。

今年もインフルエンザが猛威を振るっていますが、皆さんのお子さんは大丈夫ですか?

インフルエンザ

じつは、わたしの子供が通っている学校では、とうとう学級閉鎖になってしましました。

幸いにしてうちの子供は大丈夫でしたが・・・とはならず、今年はインフルエンザに感染してしまいました。

救急病院で診てもらったところ、バッチリインフルエンザのA型に感染していました。

例年なら冬場は免疫力アップのためにヨーグルトドリンクなどをよく飲ませていたのですが、今年は引っ越しや仕事の関係で、あまり気を遣えなかったことが災いしたのか、生まれて初めてのインフルエンザ感染でした。

インフルエンザにかかってしまったこと自体は

「あぁ、とおうとうかかっちゃったかぁ」
「5日間は学校を休まないといけないから、ずいぶん授業に遅れちゃうなぁ」

くらいの感じだったのですが、インフルエンザの恐ろしさを身をもって体験することになったので、ぜひともその怖さを知ってもらいたいと思い、こうして記事にしています。

ネットの記事では「高熱が出ます」程度の抽象的な内容しか書いていませんが、高熱が出ることによってどんな恐ろしいことになるかは、じっさいに経験した人でないと想像できないと思うのです。

そこで、わたしが身をもって実感した

・インフルエンザにかかるとどうなるのか?
・どんなに恐ろしい症状を引き起こすのか
・何をしなければならないのか

などを具体的に知ってもらい、インフルエンザの疑いがある場合には、ぜひともすぐにしてほしいことをシェアしたいと思います。

目次

いきなりの発熱。42度を超える

朝は普通に起きてきて、学校に行って、その帰りに友達と公園に遊びに行って・・・と、普段と変わらない感じで寒いなか元気に遊んでいたのですが、電話がかかってきて何事かと思いきや、急に倒れてしまったといいます。

あわてて車で公園に向かうと、そこには気温3度の寒空の中、地面に大の字に寝ている子供を見つけました。

どうやら急に頭が痛くなって、立っていられない状態になったらしく、苦しいのか声を出すことなく涙だけ流していました。

おでこを触ってみると、まるでカイロのように熱く、発熱していることはすぐにわかりました。

「今日は土曜日だからもう病院はやってないし、仕方ないから週明けにでも病院に連れて行くしかないな・・・」

なんて考えながらひとまず自転車を車に積み込んで連れ帰り、布団に寝かせつつ、タオル(アイスノン)を額に乗せて熱を冷まそうとしましたが、その前にいちおう体温を測っておこうと思いました。

電子式の体温計で測ってみると、41.0度。

「はぁっ?」

最初は体温計がぶっ壊れたのかと思いました。

でも、何度測り直しても41.5度や41.7度を指します。

たしかにおでこはものすごく熱いのですが、

「いやいや、さすがにこんなに高温っておかしいだろ」

と思い、昔ながらの水銀タイプの体温計を持ち出して測ってみました。

それでもやはり体温は42度付近を指します。

「アカン。ヤバすぎる。」
「これはインフルエンザだろうな・・・」

ということで、とりあえずすぐに診てもらうことのできる救急病院を探しました。

あいにくその日は学校見学の日だったので、通学日とはいえ土曜日。

近所の病院はお休みです。

おまけに時間は夕方の7時を回っています。

そこで、ネットで「救急病院」「休日診療」などと検索した結果、いくつかの候補が見つかりした。

救急病院や休日診療所に行く前には、必ず電話で確認しよう

すぐに車で向かおうとしましたが、念のために先に電話をかけました。

すると、1つ目の病院では

「今日は小児科の先生はお休みです」
「研修医の先生しかいないので、通り一遍等の診察しかできませんが・・・」

と言われました。

今回はかなりの発熱なので、それではちょっと心もとないと思い、2つ目の病院に電話をしました。

すると、

「小児科の先生はいますので、大丈夫です」

との回答。

すぐに向かいました。

歯科には電話することが多いですが、普通の内科や小児科に電話することがほとんどなかったため、電話をするのはちょっと躊躇しましたが、救急病院に行く前には、必ず電話をして確認をしてから出かけたほうがいいと思いました。

休日なのに診察待ちの大行列だった

車を走らせること15分くらいで到着したのですが、びっくりしたのは、待っている人の数でした。

その日は1月の中旬だったのですが、およそ30人程度の人が診察を待っているようでした。

その大半が乳幼児や小学生で、いかにインフルエンザが猛威を振るっているのかがよくわかりました。

この時点ではまだ自分の子供がインフルエンザなのかどうかわからない状況でしたが、ひとまず熱を測ってみると、やhり40度オーバー。

順番待ちをすることおよそ30分で診察開始となしましたが、検査の結果、やはりインフルエンザA型という診断結果でした。

薬をもらってひとまず家に戻り、布団に寝かせつつ、眠ってしまう前に薬を飲ませようとしたのですが、そのときに怖かったのが、子供の言動なんです。

幻覚と幻聴の恐怖で顔が引きつったまま

病院から帰ってきて薬を飲ませようと思い、布団から体を起こすと、こちらの顔を見るなり恐怖で顔が引きつっているのです。

「どうしたの?」

と声をかけると、

「怖い。怖い。こっちに来たら嫌。怖い。怖い。」

明らかに様子がおかしいのです。

「広い。遠い。怖い。」
「大きい。大きい。」

あまりのおかしな言動にちょっと怖くなってきたこともあって、

「何を変なことを言ってるの!」

と思わず叱り口調で言ってしまったのですが、どうやら高熱のために幻覚と幻聴に苦しめられていたようなのです。

「ギャーーーーーーーーーーーーー」

と叫んだかと思うと、今度はまた唇をガタガタふるわせながら涙を流し、

「遠い。布団が遠い。部屋が広くて怖い。」

としきりに言っているんです。

なんとか薬をもませるためになだめつつ、イナビルという薬を飲ませます。

インフルエンザの治療に使うイナビル

どうやって飲むのかというと、肺に吸い込んで使う、吸引型の薬です。

イナビルの説明書

独特の形状をしたケースには霧状に薬が入っていて、1・2と書かれてある部分を強く押し込み、思いっきり吸い込むことで薬を取り込みます。

イナビルの使い方

粉が入っていくわけではないので、むせることもないのですが、この薬を2本分吸い込んだ後は、水を飲んでおしまい。

インフルエンザにかかったときの薬は、これだけでOKらしいです。

ただ、このときもなかなか怖がって薬を吸い込もうとしません。

1と2の部分を押し込むとカチッという音がするのですが、その音が恐ろしいらしく、吸い込むという行為自体も怖く感じられるらしく、まったく吸い込もうとしてくれないのです。

でも、ここでなだめて中途半端に吸い込んでもダメだと思い、心を鬼にして

「ちゃんと吸って」
「思いっきり吸いなさい」

ときつく言って、なんとか2本分吸い込ませたのです。

それから10分くらいは布団にいましたが、やっぱり布団が大きく見えるらしく、

「ここで寝るのが怖い」
「部屋が暗い。広い。怖い」

の連発で、やむをえずソファで寝かせることにしました。

インフルエンザの症状として高熱が出るということは知っていましたが、高熱が出るとどうなるのかということまでは知らなかったため、本当にそのときは

「頭がおかしくなってしまったのだろうか・・・」

と心底心配しました。

あの奇怪な言動はなんだったのか?

それから3時間ほど寝て、少し体調が良くなってから、あのときどういう状態だったのかを聞いたところ、

・コップが何十メートルものサイズに見えた

・寝ている布団が何十メートルもの大きさで、ポツンと自分だけ寝ているような感じだった

・隣の布団がものすごく離れているように思えたこと

・テレビの音が鐘をガンガン鳴らすような音に聞こえていたこと

・電気が付いたり消えたりしているように見えたこと

子供が寝ている部屋は、たかだか6畳の和室なのですが、隣に敷いてある布団が数十メートル以上の距離に感じられたらしく、

「自分だけ一人の空間に置き去りにされた感じ」

だったらしいのです。

その光景が恐ろしくて、恐怖で涙を流しながら、唇をガタガタふるわせているのです。

もう、あまりに怖すぎて声も出せないという感じなのだと思います。

そういえば昔、タミフルという薬の副作用が危険視されたことがありました。

タミフルを使った患者さんが突然自分の部屋から飛び降りるなど、奇怪な行動が続いたことがあり、副作用ではないかとずいぶん話題になりました。

でも、もしかしてこうした奇行は、発熱による幻覚が原因だったのではないだろうかとも思いました。

急激な高熱は絶対に救急病院に行くべし

急な発熱で、なおかつ40度を超えるような場合は、ぜったいにすぐに救急病院に行ってください。

子どもがなんとか歩ける場合はもちろんですが、歩けないという状況でも、抱きかかえてでもすぐに向かってください。

車がない場合は、タクシーで行きましょう。

子供の場合、医療費が無料の地域が多いと思いますが、病院に向かうためにかかった交通費は医療費の控除対象になります。

救急病院に向かうために使ったタクシー代も医療費控除の対象になりますから、タクシーを使った場合は領収書をもらっておいてください。

家族全員で合計10万円以上の医療費がかかった場合は、確定申告することで税金がいくらか戻ってきますので、ここは「もったいない」と節約しようとはせず、いくらお金がかかったとしても絶対にすぐに向かってください。

どんなに遠いところしかなくても、ぜったいにすぐにアクションを起こしてください。

車がない。運転できない。タクシーがつかまらない。病院が見つからない。

そういう状況もあると思います。

そんなときは、救急車を呼ぶことも考えてください。

乳幼児や10歳程度の子供にとって、40度を超える発熱は死を招きかねません。

こういうときは遠慮してはいけないと思います。

まとめ

インフルエンザの本当の恐ろしさは、高熱です。

あまりに高熱が続くと、脳がやられて後遺症が残る可能性がありますし、最悪の場合、そのまま死に至ることだってあります。

もしもあのとき、すぐに病院に連れて行かず、翌日の来院にしていたとしたら、その何十時間かのせいで脳に障害や後遺症が残っていたかもしれませんでした。

急な発熱で、体温を測って40度を超えているようなら、それはほぼインフルエンザの仕業だと思って間違いないので、今すぐ救急病院に行くことを絶対におすすめします。

そして、もしも近隣に診てもらえる救急病院がなかったり、タクシーがつかまらなかったときは、すぐに119にダイヤルして救急車を呼んでください。

こういう緊急事態のためにわたしたちは税金を払っているんです。

遠慮しないで、躊躇なく救急車を呼んでください。

ネットで検索するときは、「救急病院+地名」や、「休日診療所+地名」などで探すことができます。

わたしのようにそのときになって慌てることがないよう、普段から

「救急のときはここに行くことにしよう」

という病院を、一か所だけではなく、すくなくとも2か所は見つけておいてくださいね。

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