
子供用のシューズとして大人気の「バネのチカラ」と「瞬足」ですが、違いはズバリ靴底のパターンです。
瞬足の靴裏は、地面をしっかりと引っ掻けて捉えられるように爪のようなデザインになっているのに対し、バネのチカラの靴裏は、まるでバネのように反発するチカラを利用して身体を前に押し出そうとするデザインパターンになっています。
つまり、瞬足は「しっかり走れるように」とグリップ力を重視した設計思想であり、バネのチカラは「より速く走れるように」と反発力を重視した設計思想だと言えます。
それぞれ、どういった理屈で「速く走れる」をうたっているのでしょうか?
くわしく説明していきましょう。
目次
運動会で1位になりたい子供たち
小学校の運動会で盛り上がる花形競技といえば、かけっこやリレーですよね。
徒競走やかけっこで1番をとれば、翌日からクラスのヒーローになれるということで、かなりしれつな戦いが繰り広げられますよね(苦笑)
たしかに、こうした競争で1等賞をとれると、本人にとっては大きな自信になりますし、
「自分もやればできる!」
という芯の強さを手に入れることにもつながるそうです。
ましてや、運動会の最後の種目に設定されていることの多いリレーともなると、クライマックスにふさわしいドラマチックな戦いがあり、ときには涙を流す保護者だって多いはずです。
そうすると、こどもや保護者の関心は
「いかに早く走るか?」
ということに向いていくわけですが、早く走れるようになりたい小学生に支持されているシューズが、
アキレスから発売されている「瞬足」と、月星スーパースターから発売されている「バネのチカラ」というシューズ。
爆発的に売れているシューズなので、今年が初めての運動会だという小学一年生の保護者さんでも、その名前くらいは聞いたことがあるかもしれません。
どちらも、「速く走る」ことを最大の目的としたシューズで、こども用シューズながら両者の技術の粋が結集されたハイテクシューズとなっています。
価格は両者とも実売価格2500円前後と、アスリートやプロスポーツ向けのシューズに比べればずいぶんと安価な部類。
手ごろな価格も相まって大ヒット商品となり、つぎつぎに新モデルが発売されているドル箱商品です。
で、どちらの方が優れているというわけではないのですが、機能的にどんな違いがあるのかを少し説明してみたいと思います。
そもそも、なぜ陸上のトラックは左回りなのか?
わたしもこどもがこういった靴に興味を示すまでは、まったく知らなかったのですけれども、日本に限らず陸上や運動場のトラックは、左回りになっています。
これは、地球の自転と関係があるといわれているとも、心臓が左側にあるからとも、両足の機能の違いによる(左足は体を支え、右足は推進力を持つから)とも言われていますが、実は明確な説は存在しないそうで、かつては右回りだったこともあるそうです。
ということで、理由はともあれ日本の運動場や陸上トラックはすべて左回りで走ることが前提とされていますが、そうしたコース特性も考慮した作りになっているのが、この「瞬足」や「バネのチカラ」なのです。
左右非対称のシューズデザインになっている理由
通常の靴は、左右対称に作られているものですよね。
ところがこの「速く走ることに特化した靴」たちは、左右が対称につくられていません。
靴底のゴム部分やスパイクが、左回りに走ったときの遠心力で体が右側に引っ張られるのを防ぎ、なおかつ足の裏が地面をしっかりとキャッチするように、左右が非対称に設計されているのです。
というのは、直線を走るときのグリップも重要ですが、減速の原因となってしまうのが、やはりコースのコーナー部分だからです。
コースのコーナーの扱い方で大きな差が出てしまうのは、車の世界でも同じですが、このコーナー部分を攻略するために、あえてソールを非対象にすることで、グリップ力を高めようとしているのです。
瞬足と、バネのチカラの違い
さて、両者の違いはどこにあるのかというところですが、どちらも同じようなコンセプトで作られているものなので、機能や構造的には大きな違いはありません。
ただ、靴底を見ていただければ、それぞれのメーカーでグリップのパターンが違うのが見受けられると思います。
瞬速は横方向のグリップを重視していて、バネのチカラは縦方向のグリップを重視していることが分かります。
もちろん、デザインやカラーリングなどは色々あるため、両者に機能的な差は見られませんが、設計コンセプトの違いをあえて挙げるなら、瞬足はグリップ力を重視していて、バネのチカラは反発力を重視しているようです。
もういちどこの写真を見てみてください。
スパイクのパターンにずいぶんと違いがあることが分かると思います。
ということで、どちらの方がよいのか、どちらの方が優れているかということはありませんが、強いてあげるとすれば、カーブで転びやすい子は、瞬足の方がよいと思います。
グリップ性能が高いため、バランスを崩したとしても、靴側が踏ん張ってくれるので、砂ですべって内側に点灯してしまうことを防げるだろうからです。
一方、カーブでは転びにくいものの、直線での伸びがいまひとつという場合には、バネのチカラを選ばれるといいと思います。
カーブでのグリップ能力はそれほどではありませんが、地面を蹴って反発しようとする力が働くため、まさに「バネ」の役割を果たしてくれるだろうからです。
でも、どちらを履いたとしても、その差は0.イクラくらいの違いだとは思いますから、けっきょくは好みで選んでいただいて全く問題ないかと思います(苦笑)
価格はどちらも3000円~4000円弱で、店頭での実売価格は2500円程度。最新モデルは値引き率が低いため、2980円くらいなことが多いですが、型落ちモデルになれば1500円程度で販売されていることも多いです。
どちらも小学生向けのふだん履きシューズということで、履きやすさを重視して、比較的幅広の形状をしていますが、紐部分(マジックテープ部分)できつめに固定して履くことが多いので、気持ち、0.5cm大きめのサイズを買っておく方が無難かと思います。
ということで、両者の違いは靴底のスパイク部分ということになりますが、正直行ってそれほど劇的な差はないです。靴の違いによって生じる差よりも、もともとの基礎体力や走る速度の方が、はるかに大きな要因となることは間違いありません。
ただ、少しでも早く走りたいという子どもの欲求や、運動会で一等賞を取らせてあげたいという親心も手伝って、キッズシューズの世界では、リーボックのイージートーンと並んで、近年まれにみる大ヒットジャンルとなったようです。
まぁ、値段も手ごろですし、どのみち小学生時代の子どもは足がドンドン大きくなってしまうものなので、本人が欲しいといえば買ってやっても財布の痛みは少ないですが(苦笑)、いろいろとメーカーも考えるもんだなと感心しますね。
急ぎのオーダーには楽天は不向き
瞬足やバネのチカラなどのブランドシューズをネット通販で買うならアマゾンをおすすめします。
というのは、楽天のショップだと「いつ届くのかわからん」からなんです。
また、サイズや色による検索機能も楽天より優れています。
あなたもご経験があるかもしれませんが、楽天に出店しているシューズショップは、できるかぎり検索に引っかかるように(ユーザーに見つけてもらえるよう)、本当はそのサイズがないのにサイズが存在するかのように対策をしていたり、実際には売っていない商品の名前やブランド名を意図的に商品紹介分の中で使っていたりします。
つまり、検索の邪魔をしてくるのですが、本当にうっとうしいですよね。
また、悪質までとは言わないものの、ちょっと困ったショップもあります。
じっさいには在庫をもっていないのに、あたかも在庫があるかのように販売し、売れてから仕入れるショップです。
※楽天市場では「無在庫販売」を禁止していて、違反店は退店のペナルティがありますが、ぶっちゃけ野放しな感じです。
在庫を抱えたくないのはわかりますが、連絡もないままなかなか商品が届かず、イライラさせられることがあります。
運動会や始業式、旅行などのイベントに間に合わせたいと思って購入したにもかかわらず、連絡なくなかなか商品を送ってこず、しびれを切らして「いつ届くのか」と問い合わせをすると、「まだもうしばらく先になります」などのへんとうをされると、ガッカリするのを通り越して、怒りさえも覚えますよね。
わたしも過去、旅行直前に楽天のショップでシューズを注文したのですが、旅行前日になっても届かず、旅行から帰ってきた後になって商品が届いたことがあります。
「在庫があるフリをして売るなよ・・・。そもそもそれって、楽天が禁止していることじゃないの?」
「ほかの店で買ってたら、もうとっくに届いてたのに。」
「今頃届いたって、いまさら使い道ないのに返品も受け付けてもらえない」
本来なら返品したいくらいですが、商品に問題があるわけでもないので、泣く泣くあきらめざるをえないことも結構あります。
その点、アマゾンは安心です。
良心的というより、アマゾンのロジスティクスシステムがあまりに完成されすぎていて、ショップオーナーが姑息な工夫(?)をする余地が全くないからです。
アマゾンプライムの対象商品や、Amazon.co.jp発送の商品は、購入できる=確実に在庫があるという証拠でもあるので、よほどの事情がない限り、注文したらすぐに送ってくれます。
プライム会員なら、たいてい翌日に届きます。
地域によっては、当日に届くこともあります。
よって、「いつ届くんだろうか」「本当は在庫ないんじゃないの?」と、やきもきさせられる心配がありません。
「とくに急ぎの注文じゃない」「検索がしにくくても困らない」という場合なら楽天でもいいと思いますが、サイズ別でシューズを探したり、ぜったいに期限までに間に合わせたいという場合は、アマゾンで買うことをおすすめします。
どちらかというと、瞬足のほうがシックで落ち着いたデザインで、バネのチカラは特撮ヒーローっぽい派手さがある印象です。
より速く走りぬけるために
シューズを最適化することでも走行速度は変化しますが、それ以外にも早く走るコツはいろいろとあるようです。
なかでも人気なのがこの動画。
足の親指に輪ゴムを引っかけるだけで走る速度が早くなるという内容なのですが、これはじっさいに効果があります。
走る姿勢も大切なのですが、長年身に付いたフォームってそうそう変えられるものではありませんし、運動会の間際になって走り方を変えるのも大変ですよね。
そんなとき、上記の動画のように輪ゴムを足の親指にひっかけてみると、不思議なことに走る速度が少し変わることが実感できると思います。
そもそも走るという行為は、足の裏で地面を蹴って前に進むジャンプの連続で成り立っていますよね。
そのため、跳躍力を伸ばせばそれだけ少ない歩数でゴールまで行けるということになり、結果的にタイムが短くなるということなのですが、足の親指に輪ゴムを引っかけると、足の指に力が入りやすくなるので、ジャンプ力が増す効果が得られるようです。
もすすごく手軽にできる割には意外と効果を実感できますので、急場しのぎではあるものの、試してみる価値はあると思います。
背を伸ばすに勝る速度アップはない?
シューズを変えたり、フォームを変えることで走る速度は確実に変わりますが、やはり身長差の激しい選手同士では、どうしても背の低さが不利になってしまいますよね・・・。
ましてや、早生まれのこどもと、遅生まれのこどもでは、最大で1年近くもの差が出てしまうわけで、どうしたって遅生まれの子は不利になってしまいます。
大人の1歳違いは大した差がありませんが、6歳と7歳とでは、伸長がぜんぜん違いますよね。
身長が違うということは、足の長さも違います。
一歩の距離が違うということなのですから、同程度の体力だとしたら、どうしたって身長が高い選手の方が有利になってしまいます。
そこで、速く走るなら「背を伸ばしたい=足を長くしたい」という、元も子もない要望になるのですが、、わたしの場合も子供の背の低さが気になっていた時期があって、カルシウム系のサプリを飲ませていました。
サプリといっても薬のようなものではなく、よくある牛乳に溶かして飲むココアタイプのアレです。
ここ最近は子ども向けサプリ市場も非常に大きくなっていて、なかでも「背を伸ばすこと」を目的とした成長期向けサプリが伸びているのですが、その代表選手として人気があるのが、ロート製薬のセノビックや、明治製菓のセノビーといった製品です。
昔から「ミロ」という牛乳に溶かして飲ませる健康食品がありますが、セノビックもセノビーもミロのカルシウム強化版といった感じのもので、幼稚園児から小学校低学年の間で隠れたヒット商品になっています。
たしかに、「うちの子は背が低いのでセノビックを飲んでます」とは堂々といいにくいものですし(苦笑)、親自ら子どもにコンプレックスを植え付けるようなことはしたくないので、我が家でも
「風呂上がりにはこれから冷たいココアを飲もうか」
っていう感じでセノビックを飲ませ始めました。
あくまでも健康補助食品なので、メーカーとしても背が伸びる効果ははっきりとうたっていませんし、背が伸びるという過剰な期待をするのは禁物ですが、もともとカルシウムは普段の食生活ではどうしても不足しがちになるうえ、体が吸収しにくいミネラルなので、普段の食生活にプラスする形で子どもに提供してあげると、偏りがちな栄養が解消されるという期待があって飲ませていました。
毎日ちりめんじゃこやメザシなどの小魚を食べさせるのはどうしても無理がありますし、もともと食事量が多くない子供だと、なおのこと難しいですよね。
そこで、せめてカルシウムの代わりとして飲ませるようになったのですが、わたし個人としては「あのとき飲ませておいてよかったかも」と、とても満足しています。
身長の伸びに悩みをもっている親御さんにはもちろんですが、本人にとっても気休め以上の効果があると思いますので、もし食事量が少なかったり、カルシウム不足を感じている場合は、試してみるといいかなぁと思います。