ゴールデンウィークにあまりに暇すぎて、普段はちょっといかないところに行ってみようということで、かつてフェスティバルゲートがあった場所に行ってみました。
フェスティバルゲートとは、大阪の動物園前駅の近くにあった遊園地。
1997年の開業当時は「町中にジェットコースターが出現」として、大変話題になった都市型遊園地でした。
今でこそ、市街地にこじんまりとしたアミューズメントパークや室内遊園地がたくさんできていますが、そうした施設の先駆けとしても知られた存在でもありました。
最寄りの駅は、地下鉄動物園前駅。
駅自体は非常に古いのですが、大阪市民なら一度は訪れたことのある動物園に加えて、じゃりんこチエなどでおなじみのじゃんじゃん横丁などがあるため、駅の寂れ具合とは裏腹に、乗降客数は非常に多い駅です。
この駅に隣接する形で設けられたのが、フェスティバルゲートでした。
1997年に開業して、2007年に廃業。
廃業間際のフェスティバルゲートは、開業当初の賑わいは見る影もなく、ほとんどのテナントが撤退した後で、本当に数えるほどしかテナントが入って居ない様はあまりにも寂しく、なんともいえない悲壮感が漂っていました。
実を言うとこのフェスティバルゲート、入園料そのものは無料だったため、晩年はテーマパークとして中に入れる状態なのにテナントも客もガラガラという構図はなかなか衝撃的で、まるで生きる廃墟としての妙な不気味さを放っていたものでした。
また、場所柄、すぐにホームレスな方々が居ついてしまうということから、店がいなくなればなるほど警備が手厚くなるという状態でもあり、全然人気がないのにやたら警備員だけいるという状態でもありました。
そして、廃業から5年の今、あのフェスティバルゲートはどうなっているのかというと、こんな感じです。
ほとんどの施設や建物は取り壊されていますが、ジェットコースターの一部のレーンのみが残っている状態です。
おそらく、撤去しにくい場所なのか、それとも計画的な工事の途中なのかは定かではありませんが、廃墟としての威圧感や存在感が、街の雰囲気と妙にマッチしていました。
廃業から2年後の2009年には、パチンコの大手チェーンでもあるマルハンによって入札されましたが、契約後から5年間はパチンコ店の開業は禁止されているといいます。
ちなみに、フェスティバルゲートが衰退した理由には、立地の悪さ、近隣環境との相性、競合施設の台頭などの原因が挙げられていますが、同時期にオープンした「スパワールド」という健康ランドは、現在でもテレビCMが頻繁に行われており、客入りもそこそこ良いそうなので、一概に立地が悪かったともいえないとの意見もあります。
ただ、実際に訪れたことがある人間からしてみれば、アミューズメントパークとしては失敗したものの、健康ランドなら成功しているというのも、なんだかうなづける結果でもあります。