動作があまりに遅いので何とかしてほしいとのことで触ることになったのが、ソニーのTYPE-LというシリーズのVGC-LM51DB。
下手にパソコン好きだと、だいたいカスタマーサポート役をやらされる運命ですよね(苦笑)
さてこのソニーのVGC-LM51DB。
19インチのワイドディスプレーを搭載した一体型PCで、キーボードやマウスはワイヤレス仕様。
地デジやフェリカにも対応しているマシンで、外観は非常にスタイリッシュ。
当時としてはかなりのスペックだったろうと思いますが、チップセットがインテルの960ということで、中身は実質ノートパソコン。
ノートパソコンが牛丼だとしたら、タイプLは牛皿とごはんといったところですかね。
CPUはセレロンの540でクロック数は1.86GHz。
メモリが1GBなのにWindowsVistaということで、あきらかに馬力不足なマシンなのです。
さらには、ソニー製の余計なプリインストールソフトが膨大で、ただでさえ重たいVistaが輪をかけて遅く、もはや実用に堪えないほどの遅さ。
メモリが1GBだったため2GBには増設済みですが、焼け石に水な感じで、たいして変わらず。
実はこれ、最初は4GBにしようと2GBのメモリを2枚刺ししたところ、ブルースクリーンが頻発で2GBに断念したものです。
そんなわけで、もともと動作が遅かったっぽいですが、長年の使用で今では起動に10分近くかかるということで、まずは必要なさそうなソフトをアンインストールしていったのですが、モッサリ動作はあいかわらず。
この調子だと、リカバリーで初期状態に戻したところで、どっちみち同じことになってしまうだろうということで、WindowsXPにダウングレードをすることにしました。
ところが、予想通りというか、やっぱりというか、ドライバが全くあたりません。
ソニーのようなメーカーPCは、独自のハードウェアやドライバで構成されていることが多いのですが、このTYPE-Lも予想通り独自規格パーツで構成されており、WindowsXPの標準ドライバではネットワークアダプタさえ認識しません。
ドライバを落とそうにも、ソニーはドライバを公開していないため、もはやお手上げ。
インテルのサイトからチップセットドライバをダウンロードしてインストールしたことで、グラフィックこそまともに表示できるようになりましたが、サウンドドライバもネットワークアダプタも何一つドライバが見つからないため、一か八かでWindows7をインストールしてみることに。
残念ながら地デジのドライバと、SDスロットのドライバはあたりませんでしたが、グラフィックやサウンド、ネットワークアダプタなど、パソコンとして動作させるには困らないだけのドライバが、うまくあたりました。
もちろん、付属品ワイヤレスキーボードやマウスの動作もバッチリです。
このスペックでWindows7は確かに重いのですけれども、ソニーのプリインストール盛りだくさんVistaよりも、はるかに動作は快適なので、まぁ満足してもらえましたが、意外だったのはSDスロット。
Windows7でもドライバが当らず。
おなじみのRICOHのドライバなら当るかと思いきや、やっぱり不可。
仕方ないので100円ショップのSDアダプタで代用してもらうことにしましたが、これだけリサイクルやらエコやらが言われている時代なのですから、ソニーもせめてドライバの公開くらいはすればいいのにと思いますが、どうなんでしょうかね・・・。
もちろん、動作に関しては自己責任でもかまわないのですが、せめて最初からプリインストールされていたOS用のドライバくらいは、あってもいいのではないかと感じました。
もっとも、かなり古い機種だったので、最近の機種に関してはドライバの公開も進んでいるのかもしれませんが、これだとリカバリに失敗したPCは、捨てるしかないってことになりますよね・・・。
昔から、ソニー製品を買うと独自規格ばかりで高くついてしまうイメージなのですが、その体質はあまり変わっていないのかもしれないです。
というわけで、メーカー製PCよりも標準パーツの組み合わせで構成されたショップ系PCや、ドライバの公開を行っているDELLなどのBTOパソコンの方がいいと思う出来事でした・・・。
世間一般的には、国内の有名メーカーのパソコンの方が初心者向けなイメージを持たれていると思うのですが、何かあったときのトラブルシューティングは、むしろ自作系PCメーカーのパソコンよりも難易度が高いんじゃないかと思うのは、わたしだけじゃないような気もします。
ノートPCには名機が多いソニーですが、変則的な一体型パソコンは、今後も買わないと思いますです・・・。