自宅で開業したエステやネイルサロンはもちろん、個人事業主のお店や移動販売、はたまたイベント会場などで代金を請求するときに、
「クレジットカードやを使えたらいいのになぁ」
と思ったことはありませんか?
EC(ネットショッピング)の世界では、クレジットカード決済を導入しただけで売り上げが20~25%ほどアップすることはよく知られています。
でも、
「ふつうのお店がクレジットカード決済やキャッシュレス決済を始めるのって、なんだかすごく難しそう・・・」
と尻込みされているかもしれません。
けれども、クレジットカード決済を導入するのは、とってもカンタンなんです。
このページをざっと読んでいただければ、おそらくすぐに導入準備をしていただけると思います。
目次
クレジットカード決済(キャッシュレス決済)の導入はカンタン
短期間でこれほどまでにキャッシュレス決済が普及したのには理由があります。
じつをいうと、日本のキャッシュレス決済の普及率は、諸外国と比べて非常に低いのです。
そのため、2020年前後に経産省がキャッシュレス決済の導入支援を行いました。
当時は月額費用や初期費用はおろか、通常は3%前後かかる決済手数料まで無料という「キャッシュレス決済バブル状態」だったこともあり、キャッシュレス決済は爆発的に普及しました。
また、時期を同じくして新型コロナウイルスの蔓延も、現金を触らなく済む非接触決済の市場を後押ししました。
飲食店や雑貨店などのお店・リアル店舗だけではなく、キッチンカーでお弁当やスナックなどを移動販売しているお店や、セラピストやネイルなどのプライベートラロン、出張サービス、同人誌販売、フリーマーケット、イベント展示会場などで即売会など、クレジットカード決済を使いたいシーンはたくさんあると思います。
そんなときにおすすめなのが、STORE'S決済をはじめとするお手軽なキャッシュレス決済サービスなのです。
とはいえ・・・ネット通販経験者や、パソコン・スマホ関係が得意な人ならまだしも、いままでこうした決済端末や決済サービスを使ったことのないオーナーにとっては、ちょっと難しく感じてしまうのも無理はありません。
でも安心してください。
このページを読み終わるころには、キャッシュレス決済導入にあたっての準備や知識は身についていると思います。
この記事を書いている人は?
かれこれ15年近くEC、WEBマーケティング、ネットワーク管理に携わっていることもあり、その過程でクレジットカード決済やキャッシュレス決済の導入や利用をしております。
過去にはクレジットカード流出事故の処理全般(フォレンジック調査から公表からクレーム対応から賠償まで様々・・・)をひとりで担当したこともあります。
そんなわけで、業界の裏側にもかなり詳しいほうだと思います。
もちろん、ここで紹介しているサービスもすべて導入経験や利用経験があります。
親類に自営業者や経営者が多いからなのですが、それらのキャッシュレス決済の導入を行ってきましたので、じっさいに導入しようと思っている小さなお店のビジネスオーナーさん目線での情報提供ができるのではないかと思います。
そもそもキャッシュレス決済ってなに?
現金を使わずに代金を支払う行為全般を指します。
具体的には、クレジットカードはもちろんですが、スイカなどの交通系ICカード決済も、QRコードを使った決済も、ぜんぶキャッシュレス決済。
PayPayやLinePay、楽天Payなどをはじめとする「ナントカペイ」もぜんぶキャッシュレス決済の仲間です。
日本はキャッシュレス決済があまり浸透しておらず、先進国のわりにキャッシュレス決済比率が低いことが知られています。
日本は現金(日本円)への信頼が厚いからともいわれていますが、どちらからというと「利用者」が原因ではなく、「お店側」の事情・・・ようは手数料の高さから導入を踏みとどまっているお店が多いためといわれています。
ただし、ここ最近は安価な手数料のサービスが増えてきたため、今後ますますキャッシュレス決済(クレジットカード決済やQRコード決済)が進んでいくことは間違いありません。
つまり、お客さんからすると「使えて当たり前」だと考える人が増えていくため、店舗にとってキャッシュレス決済の導入はもはやまったなしの状態とも言えます。
キャッシュレス決済を導入するには?
キャッシュレス決済の導入手順は、じつはものすごく簡単です。
かいつまんでいえば、
1.キャッシュレス決済サービスに申し込む
2.決済用アプリ(レジアプリ)をインストールする
3.決済端末をスマホ(またはタブレット)とBluetooth接続する
4.金額を入力してクレジットカード決済を行う
たったこれだけなのです。
もちろん、あらかじめレジアプリに商品登録をしておくことで便利になったり、レシートや領収書をプリントアウトできる端末の有無など、微妙な使い勝手の差はあります。
けれども、それは利用する端末の差であって、サービスの差ではありません。
また、後述しますが、はっきりいってどの会社のサービスを選んでも、使い勝手にはさほど差がないのが実情です。
決済手数料はいくらかかる?
初期費用や月額費用がかからないサービスが大半ですが、決済手数料はかかります。
とはいえ、ほとんどの決済サービスが3%ほどの手数料です。
世界的に見れば若干高いほうですが、仮に3000円くらいの商品やサービスをキャッシュレス決済で支払ってもらった場合、お店が負担する手数料は100円前後。
売り上げが500万円近くになってくると、手数料も15万円前後と馬鹿にならない金額になってきますが、売上高に応じて手数料の交渉はある程度可能です。
それに、場合によっては、より有利な手数料を設定している決済代行会社に乗り換えてもいいと思います。
ただ、手数料はあくまで「キャッシュレス決済による売り上げ」にしかかかりません。
月商が500万円だとしても、そのうちキャッシュレス決済で支払われる金額が100万円だとしたら、手数料は100万円に対してのみチャージされます。
現金も使える商売の場合、「お客様から頂戴する支払いの全てが決済がカード決済」とは限らないと思いますので、その点はご考慮ください。
主要な人気キャッシュレス決済サービスは?
小さなお店や個人事業主に人気があり、なおかつ知名度も高い代表的な4社を紹介します。
もちろん、これ以外にも数えきれないほどキャッシュレス決済サービス会社があります。
ホテルや大型商業施設、チェーン店などではINFOX端末をはじめとする業務用の据え置き型決済端末が主流ですが、飲食店を経営している個人事業主や、ネイルサロンオーナー、セラピストなどが、「手早く」「簡単に」「手軽に」使えるサービスで、なおかつ実績や知名度や人気の点からすると、国内では下記の4社に人気が集中しています。
・老舗のSquare(スクエア)(※ゲーム会社のスクエアエニックスではありません)
・リクルートが運営しているAirPAY
・楽天市場が運営している楽天PAY
・STORE'Sが運営しているSTORE'S決済
比較のポイントとしては、
・導入までの速さ(手軽さ)
・導入までのコスト(端末費用と初期費用と月額費用)
・決済手数料
・入金の柔軟さ
・使い勝手の良さ
があげられますが、じつのところ、お手軽キャッシュレス決済業界もかなり成熟しつつあって、どのサービスを選んでも劇的な差はないというのが実情です。
その証拠に、国内の主要3社(AirPAY、楽天Pay、STORE'S決済)のハンディ端末は、色こそ違いますが外観も中身もまったく同じです。
下記の端末写真を見ていただければ、ぜんぶ同じだということが分かると思います。
つまり、各社ともほとんど差はなく、「できること」はほぼ同じということです。
逆に言えば、どのサービスを選んでも一定のサービス品質は担保されているということでもありますので、あとは導入のしやすさやスピード、ふだんの使い勝手の良さ(レジアプリ)次第ということです。
そのため、甲乙つけがたいというよりは、「他社で便利なサービスや機能はすぐに追随されるので、結果的にはあまり差がないというか不満がない」という感じなのです。
あえて各社の特徴をざっと挙げてみます
Squareの特徴(オススメ)
昨今のキャッシュレス決済ブームの立役者といっても過言ではないサービスです。
創業者はツイッターの創業者でもあるジャック・ドーシー。
手軽さはナンバー1ですが、米国で生まれただけあって海外企業のため、「wifiやネット関係の設定に慣れている」という人にはおすすめ。
使い勝手自体は国内3社のサービスとも大差ないのですが、端末の形状がちょっと異質(オシャレ)です。
クレカのほか、Suicaなどの交通系電子マネーにも対応。さらにpaypayにも対応しています。
三井住友銀行とみずほ銀行は翌営業日に入金されますが、それ以外は毎週金曜日の入金となるため、月商が小さく、なおかつ仕入れが必要となる商売だと、ちょっとしんどいかもしれません。
2015年前後、日本でも手当たり次第に決済端末がばらまかれていたため、わたしも会社の屋外イベント(展示会場での即売会)利用していたのですが、ここ最近は決済端末が有料になってしまったので、手軽にキャッシュレス決済を始めたい人にはちょっと敷居が高くなってしまった印象です。
けれども、アプリでカード番号を手動入力することもできますので、とりあえず加盟登録だけしておいて「端末も導入するかは後日考える」でもまったく問題ありません。
AirPAY(エアペイ)の特徴
使い勝手は悪くありませんが、審査に2週間ほどかかります。
WEBだけで決済ができる「ブラウザ決済」ができません。
また、現在対応しているOSがiOSのみのため、アンドロイド端末やアンドロイドタブレットでは利用することができません。
クレカのほか、Suicaなどの交通系電子マネーにも対応しています。
そのほか、入金日が決まっているので「明日すぐに入金したい」など融通が利かない点もあるため、仕入が必要ですぐに現金化したい商売だと、ちょっと厳しいかもしれません。
あと、ぶっちゃけ審査が厳しいです。(※わたしは社歴30年かつ年商20億ほどの会社で申し込んだことがあるのですが、なぜか審査落ちで契約できなかった過去があります。)
リクルートだけに、食べログとかですでに付き合いのあるお店だとスムーズなのかもしれません。
楽天ペイの特徴
使い勝手や条件的にはSOTORE'S決済とほぼ同じです。
クレカのほか、Suicaなどの交通系電子マネーにも対応しています。
楽天銀行なら翌日に自動入金されるのですが、入金先が楽天銀行以外の場合は、毎回手動で入金依頼操作が必要です。
また入金手数料も330円かかります。
そのため、お店のメインバンクが楽天銀行ならおすすめです。
あと余談ですが、楽天市場(ショッピングモール)の決済(コンビニ払いや後払いやクレカ払いなど)を一律で「楽天ペイ」と呼ぶのですが、リアル(オフライン)の楽天ペイと区別がつきにくく戸惑った経験があります。わざわざ「楽天Pay実店舗決済」という名称になっているのはそのためだと思います。
STORE'S決済の特徴(オススメ)
アンジャッシュの児嶋さんのTVCMでもお馴染みのネットショップ構築サービス「STORE'S」が運営するキャッシュレス決済専用のサービスです。
国内3社のなかでも審査がダントツで早く、入金サイクルも自動・手動と融通が利くので、小さな現金商売にはピッタリです。
もともと小さなネットショップ開業者向けのサービスを手掛けている会社だけあって、「小さいお店や個人事業主」の要望をよくよく理解している会社らしく、かゆいところに手が届く丁度良さがあります。
クレカのほか、Suicaなどの交通系電子マネーにも対応しています。
端末自体もAirPAY、楽天PAYとほぼ同じですが、分割払いやリボ払いにも対応している点も優位性があります。
現時点でイチオシのキャッシュレス決済サービスは?
さて、ここまで長々と書いてきましたが、強いておすすめのキャッシュレス決済サービスを挙げるとすれば、STORE'S決済です。
理由は、
・決済端末が無料(19800円の端末が無料でもらえる)
・審査が早い(2日)
・初期費用も月額費用もかからない
・決済手数料が安い(3.24%)
・入金サイクルが柔軟(最短で翌々日に振り込まれる)
・普段の使い勝手が良い(アプリのデキがいい)
・日本の会社だから問い合わせが容易で安心
など、総合力で文句なしだといえるからです。
なんといっても、決済用の小型端末(クレジットカードを読み込む機械)を無料でもらえるところが大きいです。
手軽さだけでいえばSquareなのですが、ある程度わかっている人向けのサービスといいますか、「この手のサービスには結構詳しいから、なにかあったときは自分で調べて解決できるよ」という人向けのサービスともいえます。
よって、はじめてキャッシュレス決済を導入するのであれば、導入の容易さやサポートの手厚さから、STORE'S決済がオススメです。
キャッシュレス決済サービスの審査
いくら手軽に始められるようになったからといっても、もちろん審査があります。
でも、たとえばSTORE'S決済だと「導入まで最短2日」とあるように、審査のための手続きもすごくカンタンです。
おおむね2日で審査は完了。
ブラウザで行うオンライン決済(カード番号を手入力する決済)なら、審査通過後にすぐ使うことができます。
肝心の小型の決済端末を使ったカード決済も、カード決済用端末が届き次第すぐに使うことができます。
申し込みにあたって必要な情報は、個人なら契約者の名前、住所、電話番号、生年月日。
法人なら法人名、法人番号(国税庁のサイトから検索可能)、電話番号、住所、代表者情報。
そのほか必要な審査書類としては、お店やビジネスの概要が分かるホームページかお店の外観写真。
住所を公開していないプライベートサロンなどの場合は、開業届か名刺でもOKという手軽さなので、よほどでない限りすぐに揃えられると思います。
そのほか、業種によっては免許や許可証が必要なビジネスもありますので、くわしくはSTORE'S決済の「お申し込みに必要な情報・書類」を確認してみてください。
クレジットカード決済の導入は、昔は本当に大変だった
わたしの親類は大半が自営業者(ブティックオーナーや飲食店経営者)だったこともあり、古くからクレジットカード決済端末には馴染みがありました。
子供ながらになんとなく「機械ものに興味があった」ということも大きいかもしれません。
VISAやマスターのクレジットカード会社の営業マンがお店にやってきて、お店が実在しているか、オーナーはどんな人か、どんな商品を扱っているか、年商や商売歴はどの程度かなどを事細かに聴取され、やっとこさ審査が通ったかと思えば、電話回線と接続する大掛かりな機械を持ってきて・・・という、
さらにその昔となると、加盟店審査自体は同じですが、決済端末自体がない時代でしたので、お客さんからクレジットカードを預かって、クレ時とカード会社に電話をかけて、電話口でカード番号を読み上げてブラック判定。
お客様に会話の内容を聞かれてもいいように、クレジットカード会社の人からは「ハイかイイエでお答えください」といわれながら、「お店にいるお客さんは性別は男性ですか」「ハイ」みたいなやりとりをしていたのですが、今となってはいい思い出です(苦笑)
で、問題がなければカーボン用紙に転写して金額を手書きする・・・みたいなみたいな原始的な時代もあったんですよ。
クレジットカードのカード番号がエンボス加工(数字や名前が盛り上がった印字加工)されているのは、そんな時代の名残だったりします。
こんな昔話はいいとして(苦笑)個人事業主にとっては本当にいい時代になったものだなと思います。
いますぐ必要ではない人も、いま申し込んでおくべき
「お店をやっているけど、キャッシュレス決済は今すぐ必要というわけではない」
という人もいるかと思います。
でも、もし将来キャッシュレス決済を導入する予定が、ほんのわずかでもあるのなら、いまの時点で申し込んでおくべきだと思います。
というのは、キャッシュレス決済端末がいつまでも無料とは限らないからです。
じつは、Squareも日本に導入されたばかりのころは、決済用端末を無料で配りまくっていたのです。
ところが現在は、決済端末は有料になっているので、最低でも7980円~50000円の出費が必要になります。
じっさいわたしの知り合いのセラピスト(自宅でプライベートサロンをやりつつ、出張サービスもやっている個人事業主)も、
「昔は端末が無料でもらえたのに、今は端末代金がかかっちゃうのね・・・絶対に使うかどうかわからないものに8000円の出費はちょっとなぁ」
と残念そうな様子。
けっきょくSquareではなく、評判のいいSTORE'S決済でキャッシュレス決済を導入することになりましたが、端末やレジアプリの使い勝手が良くて分かりやすく、なおかつ端末も小型でスマホさえあればどこでも決済できるようになったため、お客さんにもたいへん喜ばれているとのことでした。
なにより、
「いま現金がないから、次回来てくれた時にまとめて支払う」
というツケ払いを回避できるようになったことが一番の収穫だったようです。
キャッシュレス決済に限らず、決済手段を増やしておくと、とりっぱぐれがなくなるという利点もありますので、もしいまは現金がメインの商売だとしても、保険としてキャッシュレス決済を導入しておくことはとても役立つと思います。
個人事業主として飲食店やセラピスト、ネイリストなどをやっている人はもちろんですが、その場で現金をもらいにくい出張サービス・・・たとえば単発の家庭教師、マッサージ師、パソコン修理サービスなど、屋外でキャッシュレス決済ができる手段をもっておくことは大いに役立つと思いますので、じっさいに使うかどうかはひとまずおいておいて、決済端末を無料でもらえる間にキャッシュレス決済環境を整えておくことをおすすめします。
この記事がお役に立てばうれしいです。