カテエネって使っていますか?
東海地方ではおなじみの中部電力が行っているWEBサービスの一種です。
かんたんにいうと、毎月の電気代がネット上ですぐにみられるサービスなのですが、これが非常に優秀なのです。
中部電力のカテエネに限らず、関西電力や大阪ガスなど、全国の電力会社やガス会社ならだいたいこうしたWEBサービスを提供されていますが、ペーパーレスの一環として行われています。
WEBサービスといっても、入会にあたって初期費用や月額費用がかかることもありませんし、登録条件があるわけでもありません。
中部電力の利用者が任意で加入するサービスなのですが、中部電力ユーザーなら絶対に登録しておいたほうがいいと思います。
といいますのも、電気代の節約効果を実感できたからです。
カテエネは、中部電力が独自に行っているWEBサービスで、中部電力の利用者だけが加入できます。
中部電力が電気を供給している先は、愛知・岐阜・三重・静岡・長野なので、これらの都道府県に住んでいる一般家庭のみが加入することができるサービスということになります。
ちなみに中部電力が電気を供給している先は約600万世帯。
一見すると少なく見えるかもしれませんが、電気料金は携帯電話などの個人向けサービスとは違って世帯ごとの契約。
ですから、このくらいの供給世帯数になるのでしょう。
大阪や東京などの超人口過密地域は人口がぜんぜん違いますから、関西電力や東京電力はこの数倍の供給世帯数になるものと思いますが、これはなかなか大きな供給世帯数だといえます。
そもそも日本の世帯数はどのくらいあるのかご存知でしょうか?
総務省が毎年行っている国勢調査の結果によれば、日本の世帯数は、平成22年の時点で51842000世帯だそうです。
日本の人口が約1億人ですから、その約半分の世帯数があるということですね。
600万世帯ということは、日本の総世帯数の10%以上をカバーしているということですから、中部電力が電力を供給している数がいかに巨大なものなのかわかります。
そんな中部電力が、一般家庭の電力利用者に対して提供しているカテエネ。
かんたんにいえば、毎月の電気料金や、電気の使用状況をネットでいつでも見られるサービスです。
また、登録しておくだけでポイントが勝手に貯まっていくのですが、貯まったポイントを電気料金に充てることができるだけでなく、ナナコポイント(セブンイレブン)、ユニコポイント、WAON(イオングループ)、Tポイントなど、有名どころのサービスのポイントに変換することもできる点がメリットです。
登録方法はすごく簡単で、まずはメールアドレスを登録すると、自動返信メールでログイン情報の入力画面のURLが送られてきます。そのあと、住所や氏名などの基本情報のほか、電気の契約情報を入力する画面が表示されるので、手順に従って登録作業を行うだけです。ちなみに契約情報を入力する際は、契約者番号の入力を求められますので、毎月ポストに入っている電気料金のお知らせの紙を用意しておきましょう。
でも、カテエネを利用することで、どうして節約になるのでしょうか。
もちろん、ポイントを電気料金に充当できたり、他社の提携ポイントに移行させることができるといった利点はありますが、わたしの家計の節約に貢献してくれた理由は、そうしたものではありません。
わたしがカテエネのことを知ったのはTVCMでした。登録するだけで、抽選でプレゼントがもらえるということで登録したのですが、結果的にかなりの節約効果が表れたのです。
以下のグラフは、わたしのカテエネの記録です。電気料金を節約できた実例としてお見せします。
前年度と比べて、すべての月で電気料金が下回っていることがお分かりいただけると思います。
表にしてみたものがこちらになります。
平成27年(税抜) | 平成28年(税抜) | 節約率 | |
1月 | 15579円 | 10611 | 68% |
2月 | 12480円 | 9383 | 75% |
3月 | 11289円 | 8755 | 77% |
4月 | 12605円 | 9412 | 74% |
6月 | 11426円 | 8671 | 75% |
5月 | 7816円 | 6193 | 79% |
7月 | 9776円 | 8171 | 83% |
8月 | 12153円 | まだ | |
9月 | 9950円 | まだ | |
10月 | 8319円 | まだ | |
11月 | 8791円 | まだ | |
12月 | 8147円 | まだ |
もちろん、石油価格による電気料金そのものの変動はありますが、いずれの月も電気の利用料そのものが減っているので、かなりの節約ができたと自負しています。
カテエネは、毎月の電気料金や、電気の使用状況をネットで見ることのできるサービス。
機能としてはそれだけなのですが、これがものすごい大きな意味を持つのです。
「なんとなく、何円くらいだった」というあいまいな記憶ではなく、グラフで視覚的に電気料金の変遷を把握できるため、自分自身の節約意識を高めることにつながり、結果的に電気料金の節約につながるということです。
じつにうまくできた仕組みだと思います。
電力自由化などで電力会社を選べる時代になっているからこその、囲い込みの一環なのかもしれませんが、自分自身に節約マインド、省エネマインドを植え付けてくれるという点で、非常に優れたサービスだと思います。
ちなみに、あれだけ大騒ぎして始まった電力の自由化競争ですが、じっさいに電力会社の乗り換えを行ったユーザーは、日本全体のたった3%しかいないそうです。その大半が大都市圏のユーザーですから、世間的にはほとんど広まっていないんだろうと思われます。
これは、じっさいに電気代の節約シミュレーションを行った際、思ったほどの節約効果がなかったからという理由が多いのだと思います。
いくら電気代が安くなるといっても、居酒屋チェーンのワタミが運営する「ワタミファーム&エナジー」のように、おおよそ電気事業とは無関係にみえる会社から電気を買おうという気にはなれませんし、電気代が安くなるといってもせいぜい月間数十円から数百円程度の差しか生まれないことが多く、年間でも1000円チョットくらいの節約にしかならないのが実情です。
もちろん、ガスを使うのをやめてオール電化にする場合は基本料金が安く上がるため大幅に変わりますが、ぶっちゃけ電力会社を変えただけではそんなに大きな差は出ないのです。
家庭用の電力はエアコンをガンガン使うオンシーズンであっても、数千円から2万円程度ですから、節約できるといっても、それほど大きな差が生まれにくいのが現実です。
電力自由化といっても、赤字を出してまで電力を販売するわけではないので、今の電気代が半分になるなんてことはありえません。
もっとも、これが法人用の電力なら話は違ってきますが、一般家庭用の電力はあくまでも薄利多売のビジネス。
そのため、どこから電気を買っても、それほど劇的な差は生まれにくい点が、電力小売りビジネスが浸透しない理由です。
話はそれてしまいましたが、電気料金を視覚的に把握できる効果は、想像以上に大きなものです。
季節変動があまりないにもかかわらず平常時の電気代が高い場合は、自分でも気が付かない電化製品が電気を食っている可能性が高く、犯人を突き止める楽しさや、実際に電気代が下がったときの楽しさは、ちょっとした宝探しのようです。
家族と同居という場合や、住み込み、電気代をはじめとする光熱費が共益費に含まれているといった特別な事情がない限り、電気料金を払っていない人はいないと思うので、ぜったいに登録しておくべきサービスだと思います。
また、登録するだけで当選対象となるキャンペーンが多数あるので、中部電力の利用者は、ぜひ早めに申し込んでおくことをおすすめします。