先日、アマゾンが送料無料を終了するというニュースが駆け巡りました。
一部の低価格商品を購入する場合に限り、合計金額が2500円以上でなければ送料がかかるのが正しいのですが、何を買っても2500円以上でなければ送料無料にならないという、一部誤解をされた状態でニュースが広がってしまい、ちょっとした混乱が起きているようです。
かつてのアマゾンは、1500円以上買わなければ送料がかかっていたのですが、2010年から購入金額にかかわらず一律で送料無料にするキャンペーンを続けていました。
そのキャンペーンがあまりに長く続いていたので、送料無料がすっかり当たり前のようになってしまっていたのですが、ようやくその大盤振る舞いが終了するということだそうです。
でも、値段が安いと送料無料にならないのかというと、そうでもなく、あくまでも一部の低価格商品だけが対象になるということのようです。
この、「送料が無料にならない低価格商品」のことを、ほかのも一緒に買ってねの意味合いを込めて、「あわせ買いプログラム対象商品」と呼んでいます。
どんな商品が送料無料ではなくなってしまうのか、いまのところ明確な基準はない様子。
値段が数百円なのに送料無料だったり、そこそこするのにあわせ買いの対象になっていたりと、基準がバラバラっぽいです。
たとえば、294円のトイレマジックリンはあわせ買いの対象なのに、269円のアタックNeo(衣料用の洗剤)は送料無料です。
なんだか複雑に感じてしまいますが、今回のアマゾンの取り組みは、送料無料が負担になってきたからという理由ではなく、品ぞろえをさらに増やそうという戦略の一環なのだとか考えれば、合点がいきます。
というのは、あわせ買いプログラムの説明を読むと、「単品ではご注文いただけない低価格帯の商品を、複数商品とあわせることでご購入いただけるプログラム」とあるからです。
要は、合計2500円以上でなければ送料無料にならない商品は、
・低価格の不人気商品
・低価格の粗利の少ない商品
と考えると、わかりやすいのではないかと思います。
アマゾンは品ぞろえこそが生命線。
ロングテールをさらに拡大するには、売れないかもしれない在庫を大量に持たなくてはならないため、アマゾンにとっても投資の要素が多いはず。
かといって、年にひとつしか売れないかもしれない低価格な品物の単品購入まで送料無料にしてしまうと、それこそ採算が合わなくなってしまいます。
そのため、そうしたロングテールな商品を手にしたいと考えている方には、他の品物も買っていただく、つまり、相応の負担をしてもらいたいと考えているのだと思います。
スーパーやコンビニで売っているような小額・低価格な商品までアマゾンで買えるようになれば、ローソンの社長さんが言っていたように、コンビニ業界にとっても待ったなしの状況になりそうです。
それにしても、この「あわせ買い」という言葉自体が何を表しているのかわかりづらく、しばらくは混乱が続きそうですが、そりゃあ確かに数十円のねじ1本でも送料無料というのは、いくらなんでも無茶しすぎな気がするわけでして、もっともな方針転換だと思います。
で、今のところどんな商品が「あわせ買い」の商品になっているのか、ちょっと調べてみました。
●あわせ買いの対象になっている商品
うーん、どうやら、安いくせにかさばる商品や、安いくせに配送に気を使う商品なども、対象になりそうですね。