いよいよ6月1日をもって終了となる各社の学割サービス。
かんたんにいえば、学生が新規契約もしくはMNPすれば、その家族も基本利用料金が無料になるサービスです。
もちろん、新規加入する学生と同じタイミングで家族も契約する必要がありますが、かつての学割のように学生ひとりにつき保護者1名までといった制限が取っ払われたことで、「家族丸ごと引き抜こう」とする動きが活発になっていることが分かります。
ところでこの学割2014なのですが、とくにガラケーでの契約を考えている方は注意が必要です。
というのは、ドコモの学割2014と、auの学割2014は、大きな違いがあるからです。
それが「メールし放題プランの有無」です。
ドコモの学割2014は、タイプシンプルバリューというプランへの加入が必須ですが、このプランにiモードを付与すると、メールがし放題になります。
iモードの利用には月額324円かかるわけですが、メール経由のパケットは無料化されるので、メールだけを使っている限りはパケットを気にする必要がありません。
よって、ドコモの場合は、メールを使わないのであれば、3円のみで持てます。
メールを使うとしても、iモード代の月額324円のみ支払えば、毎月の料金に気兼ねすることなくメールを使えます。
しかし、auの学割2014は、プランZシンプルのみが対象です。
プランZシンプルは月額934円で、au携帯同士の通話は1~21時まで無料。また、au携帯同士のSMSは無料というものです。
学割2014を適用させれば、この934円は無料になります。
しかし、メールし放題が使えるのは、月額743円のプランEシンプルというプランだけが対象です。プランEシンプルにEZWEBを付与したときのみ、メールし放題になります。
つまり、学割2014では選べないプランなのです。
学割2014で加入できるプランではメールし放題にはならないわけでして、メールでのやり取りが多くなればパケ死する可能性が高く、けっきょくパケット定額サービスを併用しなければならなくなります。
よって、学割2014を使ってauに加入するときは、携帯キャリアのメールを使うことを控えるか、学割の適用をあきらめて基本料金を払うかのどちらかになります。
学割を適用しつつ2台持ちをすることで通信費を大幅に抑える方法を実践しようとしても、携帯メールの利用頻度が高い場合は、
「学割の適用外にして基本料金も払うが、メールはし放題」
か
「学割を適用させて基本料金を無料にするが、メールのパケット代は従量課金で支払う」
かを選ぶ必要があります。
いちばん理想的なのは、学割2014を使いつつ、必要最低限のやり取りをSMSでまかなうことにして、そもそもEZWEBに加入しないことです。
携帯同士の連絡メールはSMSだけで済ませてしまい、キャリアメールの代わりには、MVNOで稼働させているスマホ側のgmailで賄うという方法です。
そもそもアンドロイドはグーグルのOSですから、gmailとの連携機能には優れており、設定さえ行えばリアルタイムのプッシュ通知も問題なく行えます。
実際に使い始めてみると、それほど不自由を感じることもありません。
昔は「携帯電話のアドレスでなければ使えない」サービスがたくさんありましたが、スマホの普及とともにそうした制限はなくなりつつあり、携帯キャリアメールは使わないユーザーも増えています。
携帯各社にとっては、携帯アドレスの有無は顧客の流出を防ぐ最後の砦のようなものでしたが、そもそも携帯メールアドレスという存在自体がガラパゴスなため、今後は少しずつ利用されなくなっていくのではないかと思います。
LINEやgmailをはじめとする、キャリアや端末に依存しないサービスが爆発的に普及したため、ユーザーにとっては好都合です。
キャリアメールへの依存度を高めると、MNPもしにくくなりますし、みすみす不利なプランを選ばざるを得なくもなります。
ということで、auの学割2014を使おうと考えている方は、ぜひこの違いに注意しておくとよいでしょう。