DVDをコピー(バックアップ)する手順をメモしておきます。
法改正や法解釈によっては、私的利用の範囲内であっても法律に触れる可能性がありますので、ケースバイケースでご対応ください。
●DVDにはたくさんの種類がある
まず、基本知識として知っておいてほしいことが、DVDディスクの種類です。
複雑なことに、わたしたちがDVDと呼んでいるものには、多くの種類があります。たとえば、DVD-R、DVD+R、DVD-RWなどです。
家電量販店などで見かけるブランクディスクはDVD-Rですが、これは片面1層という形式です。
一方、市販されている映画やドラマなどのDVDディスクは、片面2層という形式になっています。
片面1層の記録容量は4.7GB。
片面2層の記録容量は8.5GB。
それぞれ記録できる容量が違いますので、片面2層のディスクを片面1層のDVD-Rにバックアップをしようとすると、何らかの圧縮を行う必要があります。
●DVD-R以外のディスクは割高
片面2層のブランクディスクもあります。
DVD-R DL(ダブルレイヤー)という表記で発売されているものですが、価格がこなれていないので比較的高めです。
たとえば、DVD-Rは有名メーカー製のものでも50枚で1,500円程度なのに対して、DVD-R DLは50枚で4,000円程度と、約3倍ほど違います。
もちろん、記録容量が多いのですから、値段が高くても当たり前といえば当たり前なのですが、広く一般的に普及しているディスクがDVD-Rなので、需要がそれほど多くないDVD- DLは、価格も少し高めです。
また、仮に片面2層のブランクディスクを用意したとしても、そのままではコピーすることができません。
たとえば、NEROなどのライティングツールのなかには、バックアップなどの機能は付いていますが、プロテクトがかかっているディスクの場合はエラーになるため、正常にバックアップを行うことができません。
そこでここでは、片面2層の映像ディスクを、DVD-Rにバックアップするための手順をメモしておきます。
●利用するツールと手順
大まかな手順としては、DVDFabでディスクの内容を抜き出し(リッピングし)、DVDShrinkで圧縮しつつ、DVDに焼き戻す・・・という流れです。
利用するツールは、DVDFAbというソフトと、DVDShrinkというソフトです。
また、DVDを焼くためのライティングソフトも必要ですが、ここではNEROというライティングソフトがあるものとして進めます。
まずはDVDFabの準備です。
ダウンロードしてインストールしておきます。
初回の起動時に以下のような画面が現れますが、気にせず「DVDFabを起動する」をクリックします。
DVDコピーの「フルディスク」が選ばれている状態でDVDディスクを挿入すると、自動的に解析が始まります。
このときにエラーが生じた場合は、コピー不可ということになるので、あきらめましょう。
解析が終了したら、今度は出力先の選択です。
意外と容量を食いますので、空き容量に余裕がある場所を選んでおきましょう。
全てが完了したら、右下のボタンでスタートさせます。
ドライブによっては、コピー中はけっこうな音を立てますが、放っておきましょう。
パソコンの性能にもよりますが、だいたい15分ほどかかることが多いです。
ここまでの作業で、DVDからのデータ抜き出し作業は完了です。
次は、DVDShrinkを使って、データを圧縮しつつブランクディスクに焼き戻す作業です。
公式サイトはありますが、さまざまな事情からダウンロード・配布できない状況なので、下記のサイトより日本語版をダウンロードします。
http://www.studio-chappu.com/close_to_the_world.html
今現在は、3.2.0.16 日本語版が最新のようです。
DVDShrinkを起動したら、フォルダをクリックして、先程DVDFabで抜き出したファイルのありかを選択します。
OKをクリックすると、分析中と表示されてファイル内容がスキャンされ、正常に完了すると先程の画面に戻ります。
あとは、ドライブにブランクディスクを挿入し、バックアップボタンをクリックします。
NEROがインストールされていないときは、出力先にイメージファイルしか選択できませんが、ISO形式にすることは可能なので、後で焼き戻すことは可能です。
DVD-Rに収まるように自動圧縮してくれつつ、DVDのブランクディスクに書き込みが開始されます。
以上の容量でDVDディスクのバックアップが可能ですが、DVD Decrypterを使うとうまくいくケースもありますので、頑張ってみてください。
ちなみにアマゾンから発売されているフラストレーションフリーシリーズのDVD-Rは、100枚入りで2200円前後と超激安。
1枚当たり25円はお買い得です。
品質はソコソコですが、16倍速に対応していることと、特にエラー率が高いということもないので重宝しています。
大量のコレクションを整理したい場合には、ぜひ。